シチリアでクリスマス(中編)

アグリジェントを訪れる前に、パレルモから車で数時間の、エリーチェ、モンレアーレ、トラーパニにも行きました。

<エリーチェ>
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この町は、標高751mの高台(サンジュリア-ノ山)に築きあげられています。
そこまで行くのに、一度ではまわりきれない急カーブが続く山道を登って行かねばなりません。しかも対向車線が来ると、崖から落ちてしまいそうで、思わず体を逆側に寄せてしまうのがおかしい。いやきっと、悲鳴を上げる母を含め、他のメンバーも息を止めるなり、何かしら方法を取っていたでしょう。
そんなスリリングな体験をして、たどり着くのは、現実の世界から忘れ去られたような、美しい町でした。
ギリシア人がアフロディーテを、ローマ人がビーナスを崇めた神殿があったことから、美と繁栄の聖地として古くから繁栄を遂げてきたエリーチェ。半日もあれば、まわりきれてしまう城壁の中にあるのですが、所々で神が優しくささやいているかのようでした。
ここから望む絶景も息を呑むほど美しく、空気が澄んでいる時は、アフリカ大陸のチュニジアが見えるそうです。

<トラーパニ>
ここは、アフリカ大陸に一番近いシチリア最西端の街だそうです。
半島の先端にある、リニーの塔からは360度の海の風景が見渡せます。
バロックの建築物が建ち並び、港町で裕福なのか、街全体が綺麗でお洒落な感じがしました。
また、マフィオーゾだったのが、一番印象に残っています。それは、少し街を散歩するだけで、プンプンと香ってくるほどです。
マフィアっぽい人ばかりがいる老舗カフェがあったり、(女性ではなく)男性が数人で街を歩き回ったりしているのです。しかも半径100メートルまで聞こえるような大声で話し合っているのが、リアルで怖かった。
実際かなり多くが存在するらしいです。まぁ、港町だから当然なのかな?
この頃つかまった、(マフィアの)ドンも、確かこのエリアの人だった気がする。普通の農家のおじいさんだったらしいです。
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<モンレアーレ>
カプート山の山腹にあります。ノルマン・アラブ様式のドゥオーモで有名です。1174年からわずか2年で完成した大聖堂は、黄金で輝くモザイクによって飾られています。
それがもう見事! 「えっ?!マジ~~~~ィ!」と驚くどころか、悲鳴です!
この手のモザイクは、既にパレルモで見ていたので、パスしようと思っていたのですが、来て正解。こっちの方が個人的には、見ごたえあったと思います。何せ、教会内の壁が全てモザイクで埋められているのです。下の段が、創造のストーリーで、上の段がノアの箱舟のストーリーになっていました。
上ばかり見て、首が疲れたら、下も見てください。床のアラブ式モザイクも立派でした。
庭園も、まるでそこだけ時間が止まったかのような空間でした。


シチリアの南島部にはバロック様式の町々として、名前が冠せられた世界遺産があります。町々と言うのは合計8つの町で構成されていますが、その中でも特に名が高いのが、ノート、カルタジローネ、ラグーサです。

ノートは、街全体がバロック様式の建築物で埋め尽くされているようでした。クリスマスミサの帰りなのか、人が沢山道に出ており、とても賑やかでした。
カルタジローネは、陶芸の町です。周辺で取れる粘土は良質で、古代ギリシア人も利用していたという話もあるくらいだそうです。現在は、中世にスペインから伝わった、マヨルカ焼きの技法が使われているみたい。ポルトガルの絵付けタイルのような感じです。
ここでの見所は、サンタ・マリア・デル・モンテの大階段ではないでしょうか。この142段の階段の一段一段に、異なる模様のタイルが施されています。要するに、142通りのデザインがあるのです。
ちなみに、私は、この階段を上まで登る勇気は、ありませんでした。よって、142種のデザインも見てません・・・。
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広場のベンチで休む、ハンチングおじいさんたちの光景は、ポルトガルと同じですね。

シチリアで、最も古い町のひとつが、ここラグーサです。
バロック様式の町のひとつですが、それよりも箱のような住居が目立ちました。
実は、シチリアで一番非魅力的だと思ったのが住居なのですが、レンガを積んだだけで仕上げをしてなかったり、ペンキを塗っていなかったり、貯水用の青い(!)プラスチックタンクが建物の屋上に並んでいたりと、まるでスラム街のようです。
ここラグーサも例外ではないのですが、建物のあせた色が全体の調和を取っていて、可愛いらしいイメージを与えています。安野光雅さんの絵本を思い出しました
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イブラ地区(旧市街)を散歩した後は、ラグーサ地区(新市街)の中華でランチ。焼きそばの麺がスパゲティだった(ブラボ!イタリア!)のが印象的でした。美味しかったです。中華料理を食べて、ホッとするのは、やっぱり日本人だからでしょうかね~。
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シチリアには、このように、沢山の標識があります。
それでも、迷ってしまうのです・・・。
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by megimei | 2009-02-19 00:40 | ルシタニアを離れて
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