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聖アントニオ祭

大分さかのぼって、イタリアでの事。

1月17日は、聖アントニオ・アバーテの日(彼が死んだ日)。
彼を守護聖人としている場所や、いくつかの小さな村では、この1月17日に
一番近い日曜日に、彼にちなんだイベントが行われます。

聖アントニオは、家畜を守る聖人として崇められています。
なので、この日に限って、家畜は教会に入ることを許されます。
そして、十字をきってもらうのです。
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私が行った村(Castelnuovo di Porto)では、小動物はまとめてミサ
が行われ、その後に馬は一頭づつ洗礼等を受けられるようになっていました。
とっても興味があり、わざわざ早起きし、本数の少ない列車に乗り、出向いた
のに、結局そのシーンは逃してしまいました。(何やってんだか)

それでも、久々に馬の美しい姿や、凛々しい少年、マフィア(?)のおじさんを
見ることが出来て興奮しました。
マフィアおじさんが、もっとハンサムだったら、文句なしだったでしょう。ププ・・・。
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聖アントニオ・アバーテ祭が根強く残る地域では、この聖人が、パンを分け
与えたことにちなんで、簡単に半分にちぎれるように切り込みを入れたパンが、
今でも焼かれているそうです。
聖アントニオ祭_a0101008_8192383.jpg


なお、サルデーニャ島やその他の地域では、この聖人は地獄の火を奪い、
人々に与えたと伝えられています。
その為、この聖人は「火の聖人」と呼ばれています。
「ブドウの蔓(つる)」を燃やすのが慣わしで、町の広場か教会入り口の前庭に
大きなかがり火が用意され、その周りで人々は踊り、歌い、宴を楽しみます。
これはなんと、紀元前10世紀から受け継がれてきた祭礼らしい!
紀元前4世紀にローマが勢力が拡大してからも、古代イタリア民族(イタリキ)
が、守り続けた伝統である。


ところで、ポルトガルで聖アントニオ祭と言えば、6月12日。
鰯を食って、食って、食いまくり、酔っ払う日である。
by megimei | 2008-03-13 08:33 | ルシタニアを離れて
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